「腕が上がらない」「後ろに手が回らない」「夜、肩が痛くて目が覚める」
四十肩・五十肩(正しくは肩関節周囲炎といいます)は、40代から60代の方に多くみられます。特にぶつけたわけでも、無理をしたわけでもないのに、ある日突然始まります。
今日は、この四十肩について気をつけたい3つのことと、やったほうがいいことをまとめます。
まず知っておきたい「時期によって対応が変わる」ということ
四十肩でいちばん大事なのは、今がどの時期かによって、やるべきことが正反対になるということです。
- 急性期(炎症期)——ズキズキ痛む、熱っぽい、夜も痛い。この時期は無理に動かさない
- 拘縮期——痛みは落ち着いてきたが、動きが固い。この時期は動かさないと固まってしまう
- 回復期——少しずつ動く範囲が戻ってくる時期
ここを取り違えると、よかれと思ったことが逆効果になります。これが四十肩のいちばん難しいところです。
気をつけたい3つのこと
その1 痛みが強いときに、無理に動かさない
「固まったら大変」と思って、痛いのに我慢して腕を回す方がいらっしゃいます。これは逆効果です。
炎症が強い時期に無理をすると、炎症が長引きます。ズキズキ痛む、熱をもっている、夜も痛くて眠れない——こうしたときは、まず痛みを落ち着かせることが先です。
その2 痛いからと、動かさないままにしない
その1と逆のことを言うようですが、これも大事です。
痛みが落ち着いたあとも、こわくて動かさないでいると、肩の関節が固まっていきます。そうなると、痛みは引いたのに腕が上がらない、という状態が長く残ってしまいます。
この時期は、痛みのない範囲で毎日少しずつ動かすのがいちばんです。
その3 自分で「四十肩だ」と決めつけない
肩の痛みは、四十肩以外にもいろいろな原因があります。腱板といって肩の中の腱が切れていることもありますし、首から来ている痛みのこともあります。
原因が違えば、やるべきことも変わります。特に次のようなときは、一度整形外科で診てもらってください。
- 転んだ、ぶつけたなど、はっきりしたきっかけがある
- 腕にしびれがある
- 力が入らない、腕が上がらない
- 痛みがどんどん強くなっている
- 両肩とも同じように痛い
やったほうがいいこと
痛みが落ち着いたら、毎日少しずつ動かす
一度にたくさんやるより、少しずつ、毎日のほうが効きます。「気持ちいい」と感じるところまでで止めてください。痛いところまで伸ばす必要はありません。
温める
痛みが落ち着いた時期は、温めて血のめぐりをよくすると動かしやすくなります。お風呂にゆっくり浸かったあとに動かすのがおすすめです。
反対に、ズキズキして熱っぽい急性期は、冷やしたほうが楽に感じることが多いです。ご自分が楽なほうを選んでください。
寝るときに工夫する
夜の痛みで眠れないのは、本当につらいものです。痛むほうの肩を下にして寝ない、腕の下にクッションやたたんだタオルを入れて支える——これだけで楽になる方がいます。
なる前から、肩を動かしておく
正直にお伝えすると、「これをやれば四十肩にならない」という方法は、はっきりとはわかっていません。原因そのものがまだ完全には解明されていないからです。
ただ、日ごろから肩を動かしておくことは、肩の動く範囲を保つうえで大切です。デスクワークや家事で肩を大きく動かす機会は思った以上に少ないもの。1日数分でも、腕を上げる・回すという動きを入れておきたいところです。
動画で一緒にやってみましょう
用意するものはふくらませた風船1つと、イス1脚だけ。風船は軽いので、肩に負担をかけずに動かせます。
まずは5分の短いほうから。座ったままできます。
もう少ししっかり動かしたい方は、こちらの9分半のほうもどうぞ。
痛みが強い時期は、動画の運動はお休みしてください。まずは痛みを落ち着かせることが先です。
※この記事は一般的な情報をまとめたものです。診断や治療にかわるものではありません。肩に痛み・しびれのある方、力が入らない方、痛みが強くなっている方は、自己判断せず整形外科にご相談ください。運動中に痛みを感じたときは、すぐに中止してください。


コメント